日本周産期・新生児医学会周産期専門医制度について

日本周産期・新生児医学会 専門医制度委員会
委員長 池田 智明
副委員長 高橋 尚人
副委員長 奥山 宏臣


 わが国の周産期医療は、2019年の周産期死亡率3.4、新生児死亡率0.9が示すように、世界の中で最高級レベルです。これは、国や地方自治体などの医療行政とともに、現場で周産期に携わる医療者の努力があって成し遂げられています。
 一般社団法人 日本周産期・新生児医学会は、この医療レベルをサステナブルに発展させるため、周産期医療のsubspecialistとして周産期専門医を認定しています。
 周産期専門医は、研修領域により周産期専門医(新生児)、周産期専門医(母体・胎児)の2領域があります。周産期専門医(新生児)は2004年4月1日から、周産期専門医(母体・胎児)は2006年4月1日から専攻医研修を開始しました。専門医の認定は、それぞれ3年後に開始し、2020年現在、947名の周産期専門医(新生児)と1,174名の周産期専門医(母体・胎児)を認定しています。また、2014年から学会独自の「認定外科医制度」を発足して、新生児医療に関わる122名の小児外科医を認定外科医として認定しました。さらに、周産期専門医(新生児)は2012年から、周産期専門医(母体・胎児)は2014年から、周産期専門医の更新が始まり、指導医としての資格を有する専門医が誕生しております。
 施設認定は、周産期専門医(新生児)は148の基幹施設、151の指定施設、170の補完施設が認定されています。また、周産期専門医(母体・胎児)は183の基幹施設、169の指定施設、324の補完施設が認定施設となっています。
 さて、周産期専門医の活躍の場として、新生児専門医の50%が総合周産期母子医療センター、37%が地域周産期母子医療センターで、母体・胎児専門医は37%が総合、34%が地域センターで勤務されています。また、総合センター110施設の内、95%以上に新生児専門医、母体・胎児専門医を有しているのに対し、地域センター298施設では、50%強に配置されているに過ぎません。周産期センターと周産期専門医との関わりも、今後進めていく必要があると考えます。
 2014年5月に一般社団法人日本専門医機構が設立され、2018年より日本専門医機構による新専門医制度のプログラム制による基本領域の研修が開始されました。今後、周産期というsubspecialty領域も、日本専門医機構と基本領域学会と共に、より良い専門医制度の確立に向けて努力して参ります。
 世界でトップクラスの周産期医療を担う医師を育て、妊産婦、胎児および新生児の予後をさらに良くするために、皆さまの更なるご支援をお願い申し上げます。